IT業界では女性が活躍する環境が進みつつあると言われています。もともとIT業界、とくにエンジニア職はスキル・知識さえ持っていれば性別関係なく活躍できる余地があると言われていましたが、近年になって女性を積極的に採用する企業も増えているのです。

その理由としてコロナ禍で進んだテレワーク・リモートワークの導入と、IT業界全体で不安視されている人手不足の問題が挙げられます。毎日出社する必要がなければ家庭と両立しやすく女性が働きやすい環境になり、また人材を確保するために女性の採用を推進する企業が増えている、というわけです。

こうした女性が働きやすいエンジニアの職場環境の変化としてはやはりテレワーク、リモートワークの推進が筆頭に挙げられるでしょう。フレックス制を導入しているIT企業も増えており、子育てとの両立がしやすい環境が整えられつつある点も見逃せません。

さらにもうひとつ、IT業界への就職・転職を希望する女性を支援する制度が増えている点も挙げられます。例えばITエンジニアを目指したい女性を対象とした「女性ITエンジニア育成事業」という制度が東京都で実施されています。受講料は無料、さらにテキストの無償配布、パソコンの無償配布などコストをほとんどかけることなくエンジニアになるために必要なスキル・知識を学ぶ機会を得られるのです。

こうした支援制度を活用することで資金面の不安を抱えることなくエンジニアの学習をして就職・転職を目指すことができるわけです。今後の課題点としてはIT業界は規模の小さいところが多く、託児所の設置など設備面の整備が進んでいないことが挙げられますが、こうした点も今後改善が進んでいくことが予想されます。